【はじめに】 基本的に、ここで書くのは言葉的な解釈だけです。「曲のテーマ」とか「メッセージ」とかは聴いたひとそれぞれが感じるものなので、そのあたりの考察にまでは踏み込まないようにしたいかなと思います。

友達の唄
BUMP OF CHICKEN
トイズファクトリー
2011-02-23



【歌詞の大まかな意味】

今どんな感じ? まだいける?
自分で問いかけながら、自分の心の状態をさぐってみる。
つらくて壊れたのはどこか。直せそうなところはあるか。
壊れなかった丈夫なところも、どこかにあるか?

自分が転んだのに、待ってもくれなくて、遠ざかっていったあの背中。
なりたかった自分の姿。
もちろん悔しかったけど、恥ずかしく思うこともないよね。
だって、人と比べても仕方のない、自分だけの問題だもの。

でもいつまでも聞こえてるんだ、あいつの足音が。
どれだけ遠くに行ってしまっていても。
耳をふさいで必死で叫ぶ。
お前なんか知らない。自分はここにいるんだよ!
…いったい誰に向けて言ってるんだか。

 

そんなことがあっても全然問題ないし。
いつもどおりにやっていくよ。
自分が失敗したからって何なの。他人と比べる必要はない。
そう思ってるはずなのに、自分と関係のない人のことまでうらやましくて…。

平然と生きようとして、でも子どもみたいにわめきながら、
体だけ大きくなった自分を鏡で見る。
置きっぱなしにしてしなびてしまった、かつての思い。
おかしいな。大きくなったら何かになれるんじゃなかったっけ?

助けてほしくて叫んだら、誰かが叫び返してくれた。
ずっと先に行ってしまった、なりたかった自分だった。
自分を呼んでくれるのはそいつだけ。悲しすぎて笑えてくる。
何だよ、助けてなんて、情けなくて言えないよ!

 

「どうせ頑張ってもさ」「だから頑張ってんのさ」
人それぞれ。他人と自分は関係ない。
なのに、すごく恥ずかしいと思った。
それほど悔しいことだった。
だから、追いかけるのをあきらめたはずのものに、
こんなにも急き立てられるような感じがする。

今どんな感じ? もういける?
自分の心に触れて確かめてみる。
直せたところもあった。直せなかったところもあった。
なんだかんだ言って、あのよわっちい思いはちゃんと残っていた。

また叫んで呼んでみた。また誰かが叫び返してくれた。
ふさいだままだった耳でも聞こえた。
ちゃんとここにいるよ! というあいつの声が。

足音はまだ聞こえてる。なりたかった自分が歩いていった音が。
かつて自分で出した音が、今の自分を導いてくれる。
やっと追いついた。
さあ、また一緒に行こう。

 

【補足】
・二番Aメロの歌詞は、「となりの芝生は青い(他人のものはよく見える)」ということわざを踏まえています。
・「歩く幽霊」というタイトルは、ぼろぼろになった自分を指しているとも、どんどん先に行ってしまった理想を指しているとも考えられます。レースゲーム等に登場する、最高記録を出したときの自分の幻影(ゴースト)からの連想もあるかもしれません。