【はじめに】 基本的に、ここで書くのは言葉的な解釈だけです。「曲のテーマ」とか「メッセージ」とかは聴いたひとそれぞれが感じるものなので、そのあたりの考察にまでは踏み込まないようにしたいかなと思います。

FLAME VEIN
BUMP OF CHICKEN
トイズファクトリー
2004-04-28



【歌詞の大まかな意味】

もうこれ以上は無理だってわかってたけど、
「いや、まだいける」って自分をごまかした。
ごまかしたつもりが、それが現実になって、
相変わらず「まだいける」なんて大きな声で言っていた。
そんなふうに自分を励ましながら進んできた。

なりたいもの、将来の夢、そんなの語って他人に笑われたくない。
だからそういうのはこっそり夢見て、こっそり忘れるもんだ。
だけど本当は忘れてない。忘れられるわけがない。

当たり前だ。
その夢こそが、自分が生きる理由なんだから。
犠牲を払ってでも手に入れたいものだから。
どんなに苦しくても、あきらめることのできないものだから。
だから逃げるわけにはいかない。
夢をあきらめないと決意したことに、どれだけの意味があるか。
それは続けなきゃわからないことだ。

「まだいける」なんて、たったひとつの嘘さえ力にして戦いつづける
自分自身に、約束の歌を贈ろう。
そう、戦いの歌を叫ぶんだ。

 

身をすくませたりなんかしない。むしろどんどん大胆不敵になってやるさ。
不似合いなでかい口だって叩いてやるさ。
今はこんなだが、最後に笑うのはこの自分。
誰がこの世界の本当のヒーローなのか証明してやるぜ。
…なんて虚勢を張るばっかりなんだ。
それでまた自分をごまかす嘘をつく。

だけどその嘘が、小さくても自分の力になってくれるんだ。
虚勢だろうが、ごまかしだろうが、
そこに強い思いがあるんなら恥ずかしいものじゃないはずだ。
もしそうしようと思えば、勇気だってそこから生みだせる。
ここから逃げるわけにはいかない。
夢を追うことに何の意味があるかは、続けていかなきゃ確かめられない。

「まだいける」なんて、たったひとつの嘘にさえ頼っていた自分。
だけどその嘘は、いつの間にか自分との約束になっていた。
そう、これが自分の戦いの叫びだ。

 

戦いに行く者に必要なのは、約束の歌だ。
他人がくれる思いやりなんかじゃなくて、
最後まで戦いつづけるという自分自身の意志だ。

虚勢を張りつづけて、何度も自分をごまかして…

そうまでして求めるものがある。そのために生きている。
犠牲を払ってでも手に入れたいものがある。
どんなに苦しくてもあきらめられない、それほど大切なものがある。
だから逃げるわけにはいかない。
戦いの先に何が待っているかは、最後まで続けなきゃわからない。
「まだいける」なんて、たったひとつの嘘すら大事にしている自分に、
「まだいける」って約束の歌を歌ってやろう。

さあ、戦いの歌を叫べ。

 

【補足】
・「shout a battle cry」は直訳すれば「ときの声をあげる」こと、戦場で兵士が自らを鼓舞するために叫ぶことです。