プラネタリウム
BUMP OF CHICKEN
トイズファクトリー
2005-07-21



【はじめに】 基本的に、ここで書くのは言葉的な解釈だけです。「曲のテーマ」とか「メッセージ」とかは聴いたひとそれぞれが感じるものなので、そのあたりの考察にまでは踏み込まないようにしたいかなと思います。


【大まかな意味】

窮屈な狭い部屋でも、どうにか開放的な気持ちで暮らしたい。
そう考えていたらある日、
プラネタリウムで全部宇宙にしてしまうことを思いついた。
それから一気に行動に移って、
手作りのプラネタリウムは翌日には完成していた。

本に書かれた作り方を参考にはしたけど、
少し自分なりのアレンジを加えてみた。
光の漏れる穴を勝手に増やして、
その星に秘密の名前をつけてみた。

壁に映ったその光はあまりに強くてまぶしくて
そのまま燃え尽きてしまうんじゃないかと思うほど。
思わず触ってみたくて壁に手を伸ばしていた。
たくさんある星の中でも特別まぶしいあの光の名前は、
僕だけの秘密だ。


狭い部屋の天井や壁は全部プラネタリウムの宇宙に変わった。
外にも出ていないのに、窓すら開けていないのに、
宇宙も星も全部、この世のすべてが僕の部屋の中にある。

そして本物の世界にはない星が、
部屋の宇宙の端っこで光り輝いている。
何の苦労もなく、あなたのことを傷つけもせずに
僕は自分のものにしたいと思っていたあなたを、
やっと自分のものにできたわけだ。

あなたのことを深く知るにつれ、
それ以上近づくことが怖くて自分から離れたりして、
あなたなんか僕の手の届く存在じゃないと思ってた。

なのにこの部屋の中ではちょっとつま先立ちをするだけで、
拍子抜けするほど簡単に
あなたの名前を付けた星に手が届いてしまった…

こんなことするんじゃなかった。
手を伸ばせば届くのは当然だ、
だけどそれで嫌でも気づかされた。
この星は本当のあなたじゃない。僕の想像上のあなたでしかない。
本当のあなたに手は届かない。
でもあなたの存在は、
僕の中でずっと光りつづけてる…

にせものの宇宙を抜け出して、
部屋の窓から空を見上げたら、そこに本物の世界が回っていた。
ふと気づくと、あるわけもないのに
あなたの名前をした星を探している。
僕の心が、プラネタリウムみたいに夜空に星を描く。

燃え尽きてしまうんじゃないかと思うほど強く輝いているのに、
僕の心からはなくなってくれなくて
心が苦しくなるほどあなたを深く知っても、自分のものにはできなくて…

空にあなたの名前をした星は見えないけど、
それは確かに僕の心の中にはあって、
それに何とか触ってみたくて、僕はあなたの名前を呼んでみる。
あなたが人知れず流した涙のことは、
僕だけが知っている。

燃え尽きてしまうんじゃないかと思うほど強く輝いているから
僕が思わず自分の手を差し出したくなるような
そんなあなたが持つそのまぶしいもののことは、僕だけが知っている。

あなたがどんな暗やみにいるときでも、
僕はあなたに手を差し出すことができる。
あなたの光はちゃんと見えているから。
それは僕にだけ見えるものだから。


【補足】
・星の配置に合わせて厚紙に穴をあけ、裏から光を当てれば穴から光が漏れて壁に届き、お手軽に星空を再現できます。手作りなので好きな場所に好きな星を作ることもできるわけですが、ここで主人公は大切な人に見立てた星をプラネタリウムに付け加えたようです。